UNICORNⅠ和訳 For Reading (p.54)
By admin | 5 月 7, 2008
P.54
彼は、貝殻の中の音のように遠くから響く子守唄を聞き、手に星を持ったまま眠った。
彼はそれを2週間近く楽しんだ。
彼はシーツにもぐって毎晩それを見つめ、ある時は雪の結晶を、ある時は花を、宝石を月を、風景を目にした。
最初、彼は一日中それを隠していたが、すぐに持ち歩くのが習慣になった。
ポケットの中の滑らかな丸い優しい温かさは、人から馬鹿にされたり無視されたりした時に、彼に安らぎを与えた。
ある日の午後、学校で、彼はちょっとだけそれを見ようと思った。
彼はクラスの後ろで一人で机に向っていた。
先生は前列の少年たちの間にいて、みんなの頭は教科書に向って下げられていた。
急いで彼は星を取り出して見た。
そこには感情のない緑色の瞳孔をした冷淡な目が映っていた。
「キャメロン、そこに何を持っているのかな?」
彼はびくっとして、急いで手を閉じた。
「ビー玉は運動場で使うもので、教室でつかうものじゃない。
こちらに渡しなさい。」
「できません、先生。」
「キャメロン、違反は認めない。
それを私に渡しなさい。」
少年は、自分の上にある先生の顔を見た。
口が口ひげの下で開いたり閉じたりしていた。
突然、彼はどうすればいいのか分かり、口に星を入れると飲み込んだ。
そのあたたかさが彼の心臓へと沈んでいくにつれて、彼は落ち着き、気が楽になるのを感じた。
先生の顔が遠ざかっていった。
先生、教室、世界はロケットのようにぐんぐん遠ざかり、温かくやすらかな暗闇の中へ吸い込まれてしまった。
後ろにはほうき星の尾のような、輝く星屑がたなびいていた。彼はそれの一つだった。
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