CROWNⅡ全文 和訳 LESSON 2
By admin | 7 月 11, 2008
Lesson 2 Dreamtime—Australian Aborigines and the Art of Living—
ドリームタイム — オーストラリアのアボリジニと生活の芸術 —
芸術はものではない、方法なのだ。
P.17
「原始」人によって描かれたいくつかの古代の芸術は、非常に近代的に見える。
なぜだろうか?
オーストラリア出身の外国語補助教員のジョン・ケリーは、クラスに対してオーストラリアのアボリジニの芸術について発表をする。
今日、私はあなたたちに対して、アボリジニによるいくつかの芸術作品を見せたいと思います。
「アボリジニ」や「アボリジナル」という単語は、オーストラリアの原住民をさしています。
今日、ほとんどのアボリジニの人々は、他のオーストラリア人と同じ生活をしていますが、10%はオーストラリアの中央部にある巨大な砂漠の地域で生活し続けています。
ここで、彼らは何千年にもわたり、高度に芸術的な絵を創ってきました。
いくつかの例を見てみましょう。
P.18
L1)絵1は「点描画」です。
点描画は、地図のようなものであると考えられています。
中央オーストラリアの原住民たちは、動物、食用の植物、そして水がどこにあるかを示すために、地面に絵を描いたのです。
絵2は、「樹皮画」です。
それは樹皮に描かれてきたのです。
ここには、全てとても細い線で描かれた塊、鳥、そして動物が見えます。
横切る線を描くことによって、影の効果が生み出されています。
絵3は、「レントゲン画」の一例です。
レントゲンのように、動物の骨や体内を見ることが出来るため、その動物のどの部分が食べられるのかを見分けることができるのだ。
P.19
これらの絵画の技法が、何千年にもわたってオーストラリアのアボリジニの人々によって用いられてきたということは驚きです。
アボリジニの画家によって生み出された、他の多くの絵画の技法があります。
彼らがそれほど長い間、この絵画の伝統を続けてきたのはなぜなのでしょうか?
その答えは、アボリジニたちがどこからやって来て、彼らが誰であり、また彼らがどのように生活しているかと言う話を、絵画がつたえているという事実にあります。
彼らは、いわゆる「ドリームタイム」という形式によって、民族の歴史、伝統、法律、そして知恵を伝えているのです。
自らの書法を待たない為、アボリジニの人々は口頭、絵画、歌そしてダンスによってドリームタイムの物語を伝えてきたのです。
彼らは数時間、もしくは数日間、さらには数週間にもわたり、歌い、踊り続けます。
P.20
彼らのドリームタイムの物語である自然に対する尊敬は、今日私たちが忘れがちな知恵を、私たちに思い出させてくれるのです。
ドリームタイムは、私たちの時間に対する一般的な考えとはほとんど関係ありません。
ちょうど私たちの夢の中のように、過去、現在、そして未来が全て混ざり合っているのです。
ドリームタイムは、アボリジニに人々にとっての現実であり、それは彼らの世界を形作り続けるのです。
彼らにとっては、世界は途切れない円なのです。
この現実という考え方は、私たちには奇妙に思われるかもしれません。
私たちは、世界は別々の物によって成り立っていると考えがちです。
しかし、現代科学は、ものは混ざり合っていて、現実派私たちが考えているようにはっきりしているわけではないということを示唆しています。
言い換えれば、「原始」人たちの非常に古い考え方は、現代科学の考え方を非常によく似ているのです。
P.21
今から、アボリジニの歴史について簡単に見てみましょう。
1988年に、オーストラリアは入植200周年を祝いましたが、アボリジニの人々には祝うことはほとんどありませんでした。
1700年頃に「発見され」アボリジニの人々はその土地から追いやられ、「野蛮人」と呼ばれ、殺されることさえあったのです。
1910年から1971年の間、政府は何千人ものアポリジニの子供たちを家族のもとから連れてきて、白人社会の中で育てました。
彼らが教養を身につけ、「文明化」されることが望まれたのです。
しかしながら、この計画は単に彼らの伝統を壊す結果となっただけでした。
その土地から切り離されるということは、彼らにとって大きな意味を持っていました。
なぜなら、その土地は、彼らの祖先の精神と魂が基づいている場所だからです。
人気のあるアポリジニのミュージシャンであるアーチー・ローチは、この「奪われた世代(同化政策によりアボリジニとしてのアイデンティティーから切り離された世代)の痛み」について語っています。」
太陽は丸く、月は丸い。――あなたの人生の旅も円を描いている。
しかし、もしその円が壊れれば、どの方向へ進めばよいのかわからなくなってしまう。
太陽は丸く、月は丸い。――あなたの人生のたびを円を描いている。
しかし、もしその円が壊れれば、どの方向へ進めばよいのかわからなくなってしまう。
P.22
宙にさまよい、どこにも存在しなくなってしまう。
近年、アボリジニの人々と他のオーストリア人を和解させるための運動が行われてきました。
1970年代から、土地の広い部分がアボリジニのコントロール化に戻されました。
ウルルもしくはエアーズ・ロックがその例です。
より多くのオーストラリア人がアボリジニの文化を学び、それを評価するようになるにつれて、過去に起きたことについて、アボリジニの人々に埋め合わせをしたいと思うのです。
アボリジニの芸術は、彼らの痛みと差別を乗越え、その生活の意味を表現する方法として見ることが出来ます。
それは、生活の芸術なのです。
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